標高の差でみる住みやすい駅

2017年12月20日掲載

転勤や転職で仙台にきて一人暮らしをする際、路線状況がよくわからない方のために仙台市街地(中心部)へ通勤するのに便利な路線と駅を国土地理院などのデータを参考に当社の視点から説明します。泉区にお勤めの場合は当てはまらないのでご注意下さい。

INDEX

お勧めの路線と区間

通勤と生活の利便性をシンプルに考えた場合、仙台駅から半径3Km圏内で、坂道が少なく、雪が積もりにくいエリアで、自転車で仙台駅へのアクセスもよく、散歩好きなら徒歩でも仙台駅まで行ける路線と区間がお勧めです。

お勧め路線

仙台市営地下鉄 南北線

南北線は仙台市内の大動脈です。本数も多く時間に正確です。中でも仙台市街地に勤務する一人暮らしの方にお勧めなのは北仙台駅から愛宕橋駅の区間です。

意外と思うかもしれませんが、各駅の仙台駅からの標高の差をみると、駅周辺の利便性が見えてきます。

仙台駅からの各駅までの標高差をグラフにしたものです。

南北線各駅の標高差

以下はグラフの根拠データ。標高は国土地理院のサイトから当社が抽出しました。

仙台市の標高

グラフで見ると一目瞭然ですが、仙台市街地で勤務したり生活する上で標高差の視点から便利なのは北仙台駅から愛宕橋駅の範囲です。生活に自転車も使いたい場合には尚更この範囲にすべきです。

北仙台駅には北仙台商店会、愛宕橋駅には荒町商店街と温かみのある商店街があることも特徴です。商店街は人が住みやすく集まりやすい場所に発展しますので、この区間が仙台市中心部から程よい距離で標高差が少なく坂道があまり無いエリアであることが街並みからも理解できます。

冬の積雪についても雪の降り方の境界線が北仙台と考えた方がよいでしょう。仙台市泉区は仙台市街地とは積雪量が全く異なります。東北出身の方でしたら、雪に慣れているので通勤用のレインブーツなどもお持ちかと思いますが、関東地方から仙台に来る方など雪に慣れていない方は、台原以北に住む際に冬の積雪も考慮して下さい。

南側にもう少し先、長町駅、長町南駅周辺もあすと長町の発展に伴い良いエリアですが、あくまで一人暮らしを前提に仙台市街地への通勤を考えると、自転車でラクラク通えて、お酒を飲んだ夜もタクシーで1000円程度で帰宅できる愛宕橋駅周辺が一つの目安です。

仙台市営地下鉄 東西線

東西線エリアは大町西公園駅から薬師堂駅までがお勧めです。八木山動物公園、青葉山の2駅はその名称からも分かるように山の上となっており、市街地に勤務するには不便です。川内、国際センター駅周辺は東北大学の施設であり、仙台駅から西側は実質的に大町西公園駅周辺までが市街地にアクセスが良い場所です。東側については標高差だけでみると卸町や六丁の目も良いのですが、仙台駅から直線距離でも3Km以上離れており、自転車や徒歩の併用を考えると薬師堂駅周辺までが1人暮らしに便利な場所となります。

東西線でみる標高差

以下は東西線標高差グラフの根拠データ。標高は同じく国土地理院から抽出。

東西線各駅の標高

JR仙石線

JR仙石線については、あおば通駅から陸前原町駅までの区間がお勧めです。この区間は地下線となっており、苦竹駅から東側は地上に出ています。仙台駅からの距離も近く自転車なら楽にアクセスできます。宮城野原駅までなら徒歩でも通えるでしょう。

仙台市内の路線の特徴ですが、JR線の運賃が仙台市営地下鉄に比べて低価格です。交通費が支給されない派遣社員、契約社員、アルバイトなどの方には特にお勧めです。仙台駅から直線距離で約2Kmとほぼ同じ距離のJR宮城野原駅と地下鉄薬師堂駅の運賃と定期券の料金を比べてみます。

地下鉄とJR線の価格差

運賃で30%低く、定期券では約半額です。一人暮らしには大きな違いです。

JR仙石線の沿線を検討する場合には、仙台駅からの距離と運賃に焦点をあてて考えたほうが、ひとり暮らしへの利便性という点で参考になるとは思いますが、標高差で見たとしても陸前原町駅までが使いやすい駅だといえるかと思います。駅の数が多いのであおば通駅から福田町駅までをみてみます。標高差のグラフを見てみましょう。

仙石線でみる標高差

JR仙石線各駅の標高差グラフの根拠データ。同じく国土地理院から抽出しました。

仙台駅からの標高差

JR東北本線、常磐線、仙山線

この3線は雪や台風で電車が遅れることもあり、本数が少ない線もあります。一人暮らしでこれらの沿線を選ぶのは避けましょう。